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【制作記事】エンゲルバートマウスっぽいマウスを作りました

しばらく前から作ろうと思っていた、エンゲルバートマウスっぽいマウスを作りました。
雰囲気を出すために、外側はレーザー加工機やルーターや電動工具は使わずに作りました。
内部だけ3Dプリンタで制作しました。
久しぶりの木工制作なので色々と雑なところはあるのですが、何かの参考になればと思い、記事にしようと思います。
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こちらをお読みの皆さんの中には、エンゲルバートマウスのことをご存知ない方もいらっしゃるかと思います。
エンゲルバートマウスというマウスは、ダグラス・エンゲルバート氏が考案してビル・イングリッシュ氏が設計開発した世界初のマウスです。
詳しくはこちらをお読みください(Wikipedia、画像も)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88

技術的な観点からいうと、外側ではなく内側の動作機構であったり、コンピュータの操作方法を抜本的に変えたという事がとても重要であると思います。思いつつも、この木製の素朴な手作りの形状に魅力を感じていましたので、作ってみることにしました。
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実物は無垢の板を削って作っている感じがしますが、今回は薄板で箱を作ってゆくこととしました。

ホームセンターで345円で販売していたマホガニーの3mm板をつかいました。
なんとなく手にフィットしそうなサイズを厚紙で試してみて、実物と同じような比率の箱を作り始めました。
3mm板は大きめのカッターで切って、木工用ボンドで貼ってゆきます。
接着する部分だけ寸法と直角を出して、箱にしてからはみ出した部分を小刀で削ってゆきました。
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はみ出した部分を小刀で削ってから、角に丸みがでるようにこれも小刀で削ってゆきます。
だいたいのところで荒めの布やすりでならしてゆき、300番くらいで表面をなるべく平滑にします。

だいたいできたところで、スイッチの穴を開けて仮止めして確認です。
スイッチはなんとなく似ているものをこれもホームセンターで購入しました。
実物は1ボタンですが、1ボタンだとさすがに実用性がないだろうと思い、右側に小さなスイッチを追加しています。
ホイールはちょっとそぐわないのでは(あとめんどくさかった)と思いやめましたが、使っているとホイールは欲しくなりますね...
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だいたい形は整ったので、次は塗装です。
まずは水性のステインを布で擦り込んで着色しました。
ちょっと黒が強かったかな、生地のままでもよかったかなと反省しています。

次に水性のサンディングシーラーを筆で塗って、研磨します。
シーラーを塗ってから研磨を3回ほど行いました。
マホガニーは道管が太いので、最初に目止めとフィラーでしっかり埋めておくべきだったかなと思います。
実物の素朴感が似ているので、これはこれでありかもしれません。

最後に艶消しクリアをスプレーで何度か塗り重ねました。
油性は匂いがあるので、クリアも水性で筆塗りを試しましたが、仕上がりがイマイチでしたので油性スプレーに替えました。

乾燥したら1000番、1500番の耐水ペーパー、コンパウンド、ギター用ワックスを塗って、外観は完成としました。
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内部機構ですが、これは手を抜きました。
アマゾンで手作りマウスキットを購入し、基板とレンズを流用しました。
基板を固定して、レンズ面と設置面の高さを出すために3Dプリンタで底面を作り、はめ込んでいます。
茶色のテープ上のものはふすまの滑りをよくするものです。
なめらかに滑ってくれました。

手作りマウスキットはこちらです。
https://amzn.to/44YWqvu
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3Dプリントのデータ制作は皆さんおなじみのTinkercadです。
https://www.tinkercad.com/

立体の組み合わせはなかなか頭の体操になって面白いです。
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完成です。
研磨が雑なので、表面が平滑でなかったり角が均一でなかったりしますが、実物の手作り感に近いのでまあまあいいかなと思っています。

久しぶりの木工は楽しかったです。モノを手で作るのは楽しいですね。
今後も折を見て作って行こうと思います。
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